2019.03.28
ピザの具材【マリナーラピザのライバル?】乳製品嫌いさんのための「コカ」
チーズやミルクなど乳製品があまり得意ではないと、ついピザのない食卓を選んでしまいがち。
その点ミルクが苦手な方でもばっちり食べられるのが、チーズレスのピザ・マリナーラです。
トマトやニンニクなど香辛料が光るイタリア生まれのピッツァですが、それに負けまいと最近モウレツな勢いを見せているのがスペイン生まれのコカです。
一体どんな新星ピザなのか、食の探検に出かけてみました。
マリナーラっぽい、スペインの『コカ』
スペインのおにぎり…と言われるのが、コカ。
マリナーラのように『チーズが使われていないピザ』で乳製品があまり好きではない人も、ペロリと平らげることができる軽い食感のピザです。
バルセロナの街に出かけると、オーガニック風のブーランジェリーがずらり。
カウンターにはクロワッサンやフランスパンと一緒に、人気のコカも並んでいます。
お客さんはめいめい好きなコカを選んで、店内にあるカフェスペースでまったり。
ゆったりした時間が流れるバルセロナには、さっくり食べやすいコカがとてもよく似合います。
ナポリピザの王道マルゲリータに継ぐ「マリナーラ」~名前の由来あれこれ
・作り方はマリナーラと、ほぼ一緒!
マリナーラとよく似たコカは、実は作り方にも共通点が沢山あります。
用意するのは強力粉とドライイーストと塩・オリーブ油。
ローカル料理・アヒージョに代表されるように、スペインでは料理にたっぷりのオリーブ油を使います。
コカを作るときも、気持ち多めのオリーブ油を流し込むのが大きな特徴。
塩気とオリーブ油が美味しい膜になってくれるので、食べたときに果実の香りが鼻の奥まで広がっていきます。
ひとつにまとめた生地は、やや細長く伸ばしてオーブンの中へ。
180度のオーブンで13分ほど焼いたら、美味しいコカの完成。
高温の薪窯にいれ数分で焼きあげるマリナーラとは少し異なりますが、それでも原材料やレシピには似ているところが一杯あるコカ。
同じヨーロッパ圏である、スペインとイタリアの不思議なつながりを感じます。
コロッケや俵・ノート型、気まま過ぎるコカ
スペイン旅行に出かけると、地域やお店によって色々な種類のコカに出会うことができます。
生地の厚さやトッピング具材は「お店のオーナー」の気分しだい。
明確な決まりがないので、気ままな表情のコカを見つけることができます。
・ノートブック型
小さなノートパソコンを連想させる、長方形スタイルのコカ。
大きいもので手のひら以上のサイズ感があり、その分生地は薄めに作られています。
ズッキーニやトマトなど野菜を散りばめて、一番上にはホットドッグのようなロングソーセージ。
肉と野菜がいいバランスになっているので、ひと皿で元気になれます。
・サンドイッチ型
ノートブック型の薄い生地を2つに折り曲げたのが、サンドイッチ型のコカ。
厚みがあるもののサイズはひと周り小さくなるため、持ち運びしやすい大きさに。
トッピング具材は内側に詰め込まれているため、ガブッと噛んでも中身がこぼれにくいメリットもあります。
ピクニックのお供にしたい、自由度の高いピザです。
・俵スタイル
ぽってり可愛らしいのが、俵のように大判型のコカ。
生地は厚くゆったり作られていて、ふんわりソフトな食感に仕上がっています。
肉とフルーツを一緒にトッピングするのが特徴的で、ソーセージと焼き林檎・銀杏などを並べてオーブンの中へ。
クセのない生地になっているので、個性の強い食材をのせてもあっさり美味しく味わえます。
・あんドーナツ型
ひと口サイズで食べやすいのが、ころんと丸いあんドーナツ型。
丸めた生地は薄くもなく厚くもなく、ちょうど良い大きさです。
丸形の中央のところに軽い窪みがあり、ラタトゥイユのような煮込み系の野菜がギッシリ詰め込まれています。
マリナーラのミニ版を思わせる小さなシルエットで、女性やお子さんに大人気の形です。
☆スペインっ子に大人気のコカ。
可愛らしいシルエットが、食欲を誘ってくれます。
「日本でコカを食べたいな」と思ったら薪窯ナポリピザ・フォンターナのマリナーラを。
太陽の恵みいっぱいのピザを、美味しく味わってくださいね。