2020.03.03
ピザ雑学【冷凍ピザを科学しよう】トマトはどうして真っ赤になるの?
大人気のマルゲリータピザと言えば、苺のように真っ赤なトマト。
熱を加えると柔らかさと甘さがバージョンアップして、スイーツのように最高に美味しくなります。
冷凍ピザを食べながら、疑問に感じるのが次の問い。
「トマトはなぜ、赤くなるの?」
ピーマンは青いのに、どうしてトマトだけ真っ赤になるのでしょうか。
科学の疑問を調べに出かけてみました。
本日のメニュー
飲み会の席で使える?ピザのトマトが紅いワケ
「マルゲリータピザ1つお願いします。」
注文すると出てくるのは、黄色いチーズと赤のトマト、緑のバジルが載ったトリコカラーのひと皿。
ぱきっとした色合いが、食欲を誘ってくれます。
昔からマルゲリータピザやナポリタンは、赤と相場が決まっているもの。
全国どこに行っても、トマトと言えば赤。
赤といえばトマトという様相になっています。
真っ赤を決めているのは、皮だった!
実はトマトといっても、様々な品種があるもの。
桃太郎やアイコ・りんか・アメーラなど色々な種類が出回っています。
その色合いも様々で、黄色・グリーン・黒・オレンジなどの色があります。
そのうち冷凍ピザに選ばれているのが、シャキッと鮮やかな赤いトマト。
色移りのいい真っ赤なトマトをピザ用に使っているので、ピザのトマト=赤いのです。
また「トマトの赤色」を決めているのは、内側の実の部分ではなく外側のうすい皮。
トマトの多くはもともと淡いピンク色なのですが、皮が透明だと桃色のトマトに見えます。
皮が黄色みを帯びていると、黄色のフィルターができて赤く見えます。
試しに真っ赤に見えるトマトを、グラグラ沸騰したお湯に入れて湯むきしてみます。
何もしないと赤く見えるトマトも洋服をひと皮脱ぐと、ピンク系の桃色トマトに変身。
トマトの皮に黄色の色合いが付いているからこそ、熟れた赤に見えているのです。
『ピザに欠かせない具材といえばトマト!人気のレシピを大公開!』
ピザのトマト、赤ちゃん時代はなんと緑色!
美味しいピザの代名詞ともいえる、真っ赤なトマトソース。
「ピザ=赤」とイメージが付いてしまっているので、完熟のトマトソースを見るとなぜか懐かしい気持ちになります。
実はトマトは生まれたての赤ちゃん時代は、ツヤのある緑色をしています。
クロロフィルという緑のボールが体いっぱいに入っているので、どこを見てもグリーン色。
ところが太陽の光を浴びているうちに、クロロフィルは次第に壊れていきます。
代わりに生まれてくるのが、リコピンやアントシアンと言う赤い色のもとです。
リコピンやアントシアンには、何でも紅く染めてしまう不思議な性質があります。
トマトの生産工場では実が大きくなるにつれて、リコピンやアントシアンが増加。
赤い絵の具がどんどん作られていくので、ピザのトマトは大人になると赤くなるのです。
赤ちゃんの頃はグリーン、大きくなるとレッド。
まるで戦隊モノのヒーローを眺めているかのようです。
よく見る「山の紅葉」と同じ原理
「緑色が紅く染まっていく」と聞いて…どこかで同じような話を耳にしたと感じた方はいませんか?
最初は緑色だったピザのトマトが次第に赤く色づいていくのは、山の紅葉と同じ原理をしています。
京都や奈良のお寺のもみじは、寒くなると緑色から麗しい赤や黄色に衣替えしていきます。
これは葉っぱに含まれているクロロフィルが季節の変化と共に、少なくなっていくから。
緑のボールが作られなくなった代わりに、黄色や赤の色素のボールが生まれるようになります。
黄色の絵の具の役割をしているのがカロチノイド。
赤色の絵の具が、トマトと同じアントシアニンです。
ピザのトマトにも、血液型がある?
ちなみに最新の研究では「紅葉は葉っぱの血液型によって、何色に変化するか決まっていく」と言われているそう。
AB型だと黄色い葉っぱに、O型だと赤い葉っぱに色づいていくそうです。
トマトが真っ赤に変わっていくのも、もしかしたら血液型が大いに関係しているのかも?
そう思うとトマトたっぷりのマルゲリータピザを味わうのが、一段と楽しみになりそうです。
ナポリピザの王道マルゲリータに継ぐ「マリナーラ」~名前の由来あれこれ
まとめ
☆トマトがなぜ赤く熟していくのか、科学の小さな疑問を調べてみました。
ガーリックの香り漂う「とろ~りトマトのピザ」が恋しくなったら、フォンターナに決まり。
ロマーナやマリナーラ・ヴォーノ、マルゲリータブッファラなど真っ赤なピッツァが沢山実っています。
心がルンルンするトマト系のピザと一緒に、楽しい1日をどうぞお迎えください。