2017.09.30
ピザ海外事情ナポリとアメリカのピザの違い
アメリカで食べられるピザとピザの本場、イタリアのナポリで食べられるピザには、違いがあるのでしょうか。
実はピザにはローマ風やシカゴ風など様々な地域性があります。地域によって独自に進化したピザはその土地で暮らす人の味覚や文化によって見た目もトッピングも変わっていきました。
今回は、ナポリとアメリカのピザの違いについて歴史や食べ方について触れながら紹介します。
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ナポリとアメリカのピザの簡単な違い
ナポリとアメリカのピザは、簡単に言ってしまうと「生地」を食べてほしいか「具材などのトッピング」を食べてほしいかの違いになります。
ナポリのピザは、中はモチモチ、外はコゲも美味しくサクサクと食べられる、生地を楽しんでもらえるように作られています。
そのためトッピングは、トマト、モッツァレラチーズ、バジルのシンプルなトッピングが主流です。
アメリカのピザは生地ではなく、トッピングに使用するチーズや具材を楽しんでもらえるように作られています。
主にパーティー用として使用するため、一枚の大きさが以上に大きかったりします。
ナポリのピザに比べると直径が50センチのサイズのピザもあるそうです。
またトッピングの食感がわかるように生地はパンのように柔らかいものがあります。
ナポリとアメリカのピザ どうして違いが生まれた?
ナポリピザの成り立ちは「フォカッチャ」という平たいパンがルーツです。
1660年ごろにナポリでこの「フォッカッチャ」にトマトソースを塗ったようなものがピザの始まりと考えられています。
1830年にはナポリにピッツァ専門店が誕生、1889年にはピッツァを代表するピザ「マルゲリータ」が誕生しました。
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一方でアメリカのピザとは、19世紀の後半、アメリカに移住したイタリア系移民によって持ち込まれ、アメリカナイズされたものと考えられています。
1905年にはニューヨークでアメリカ初のピザ専門店ができました。
それまでは主にイタリア系の人しか食べられていなかったピザですが、当時の最大サイズの値段は5セントで、満足にお金を持っていない貧困層にも楽しめるように設定された価格で販売されていたという話がありました。
こうしたアメリカでの貧しい時代に安く、満足のいくボリューム、というのが現在のアメリカンスタイルのピザの形を作り出していったのではないでしょうか。
第二次世界大戦後、ピザは全米に普及し、またたくまに国民食に早変わりし、浸透していきました。
ここも違う、ピザに欠かせないもの
皆さんはピザにタバスコをかける時がありますか。
ピザの湯気とともに香辛料の香りが鼻をくすぐり、チーズに乗った辛いソースがほんの少し残るチーズのえぐみを取り除き、食欲を駆り立て病みつきになります。
実はタバスコはメキシコ産、つまりアメリカが産地なのです。
よって、タバスコをピザにかける、という風習はアメリカで生まれたものです。
といってもアメリカではピザにタバスコをかけるのは意外とマイナーです。
アメリカのピザには、乾燥させた唐辛子を砕いたものを振りかけるのが一般的と聞きます。
どちらにしても刺激的な調味料がアメリカでは好まれるようですね。
一方でナポリのピザですが、そもそもイタリアには他人から提供される食事に対して、なにかを付け加えるといった文化が無いとのことで、タバスコなどの調味料は掛けないと聞きます。
しかし、どうしても物足りないという方向けに、こちらのイタリアには香り付けとしてピザにペペロンオイルという唐辛子やニンニクを漬けこんだオリーブオイルをピザにかけているそうです。
まとめ
今回はナポリのピザとアメリカのピザについて紹介しました。
しかしアメリカにもシカゴ風やニューヨーク風など多くの種類があります。
ピザ専門店や冷凍ピザ通販で商品を選ぶ際の参考になれば幸いです。