2017.06.06
ピザの具材ピザに使われる「じゃがいも」あれこれまとめ
煮る、焼く、揚げる、蒸す…と様々な調理ができる「じゃがいも」。味付けも和風や洋風、中華、そしてイタリアンなどにも合い、多彩な姿をみせてくれる野菜のひとつ。
ピザのトッピングとしても優秀で、ホクホクとした食感が楽しい、満足感のあるピザになるとファンも多いです。じゃがいもは日常的に慣れ親しんでいる野菜なので、改めて光があたることがない野菜であります。しかし、歴史が長い分じゃがいもにはおもしろいエピソードもたくさん存在しているのです。
今回はそんなじゃがいもについてあれこれご紹介したいと思います!
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じゃがいもの歴史について
じゃがいもの原産地は南米アンデスからメキシコにかけて高原地帯です。紀元前500年頃から栽培されていて、インカ帝国では重要な食料源となっていました。その後、インカ帝国からヨーロッパへとじゃがいもが渡り、世界へ広がります。しかし、当時は「悪魔の植物」ともいわれ、じゃがいもが一般的に広まるには時間がかかったようです。
悪魔の食べ物といわれてる原因になったものは、じゃがいもの芽に含まれる毒物「ソラニン」。当時はじゃがいもの芽に毒物が含まれていることが解明されていなかったので、そのまま食べてしまった人々が命を落としていたようです。おいしいのに、原因不明で命を落とす可能性もあるじゃがいもは、当時の人からしてみたら悪魔以外のなにものでもなかったでしょう。
日本へじゃがいもが渡ってきた歴史
日本へじゃがいもが渡ってきたのは慶長3年(1598年)。長崎にオランダ人が持ち込んだのが初めてだといわれています。ジャワのジャガトラ港経由を経由して入ってきた芋だったことから、ジャガタラ芋と呼ばれ、それが時代や人への伝え間違いからジャガタラ芋、ジャガタア芋、ジャガァ芋…………「じゃがいも」となったそうです。
日本でじゃがいもの生産地といえば北海道が現在では第1位となっています。北海道でじゃがいもが栽培されるようになるまでは、日本へ初めて渡ってきてから約200年かかりますが、じゃがいもが涼しい気候を好むことや風土に合ったことから、日本最大の生産地となるまでは時間がかからなかったようです。
自然災害や戦前・後の食糧難の時も、腹の足しとなるじゃがいもは大変重宝する食材でした。世界でも食糧危機が幾度もあった中で、それを救ってきたのはじゃがいもであり、2008年には国連でもじゃがいもの重要性が極めて高いと宣言されています。
じゃがいもの種類と選び方
じゃがいもの品種は大きくわけると2種類。男爵とメークインがあります。
それぞれの特徴は、
男爵
ゴロッとしたような見た目。ホクホクとした食感で、デンプン質が多いので煮崩れしやすい。コロッケやポテトサラダなど、加熱して潰すような料理に向いている。
メークイン
やや細長く、つるっとした見た目。しっとりとしていますが、煮崩れしにくいので、煮物や炒め物などに向いている。
ひと言にじゃがいもといっても、品種によって食感や向いている料理などが違っています。
歴史の中で品種改良も多くされてきた野菜なので、種類も豊富で現在では約2000種類あるそうです。日本では男爵やメークインをはじめ、キタアカリ、インカのめざめ、レッドアンデス、こがね丸、さやかなど約70種類が栽培されています。
おいしいじゃがいもを選ぶ時のポイントは、まずどのような料理に使うのか決めてからじゃがいもを購入すること。次に皮の表面が薄く、どっしりとした形のよいものを選ぶことです。しなびれているものは水分量が少なく、芽が出ているものは栄養が芽にとられているので味も落ちているので注意しましょう!
主成分がデンプンなのでエネルギー補給には持ってこいの野菜であり、ビタミンCやカリウムが豊富。しかも、通常熱に弱いとされるビタミンCですが、デンプンに守られているため熱を加えても壊れないというところがじゃがいもの特筆すべきところです。