2017.07.04
ピザの道具ピザに使われる「ピザ釜」の釜についてフォーカスして調べてみました!~釜のあれこれまとめ
ピザを焼く時に使われる「ピザ釜」ですが、ピザの味を決める重要なものであることを知っていましたか?
ここでは、ピザ釜に注目して、ピザ釜のあれこれについてまとめてみました。
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ピザ釜の歴史は結構古い!古代文明の頃から使われていた!
まずは、ピザ釜の歴史から見ていきましょう。
ピザの元になったのは、「パン」です。小麦粉に水を加えてこねたものを焼いて食べる「パン」がピザの起源です。このピザの元になったパンは、紀元前8500年頃の新石器時代には古代エジプトですでに焼かれていたと言われています。
紀元前3000年頃の古代エジプト王朝では、小麦粉の生地を壺に入れて火にかけるという様子が描かれていました。この「壺型オーブン」が、ピザ釜の先祖なのです。ちょうどインドのナンのように薄く広げた小麦粉の生地を壺の内側に張り付け、壺ごと焼くことでこんがりと焼けるのです。
生地を入れる入口が横の部分にある「釜」の形のオーブンが使われていたのは、古代ギリシア文明です。丸い空洞があり横の部分に穴が開いている釜に火を入れて、ピザの生地を中に入れて焼くスタイルになりました。
イタリアで今の形のピザが作られるようになったのは、16世紀後半から17世紀と言われています。このころにイタリア南部でトマトが栽培されるようになり、さらに、水牛の乳を原料にしてモッツァレラチーズがナポリで作られるようにもなりました。そして、ナポリで今の形のピザが誕生したのです。
イタリアで作られていたピザも、もとは油でフライにしたものでした。それから、徐々に釜で焼かれるようになっていきました。
ピザ釜はなぜドーム形をしているの?
お店にあるピザ釜はどれもこれも丸いドーム形をしていますよね。
この形には何か意味があるのでしょうか?
ピザ釜がドーム型になっているのは、熱効率を最大限に高めるためです。
釜の中の熱はどんどん上に上昇していき、天井にぶつかって対流します。釜がドーム型になっていれば、熱がスムーズに流れてピザがちょうどよく焼ける熱の対流が起こります。
ドーム型ではない釜の場合、熱の対流がうまくいかず場所によって温度が変わってしまいます。すると、良く焼けている部分と生焼けの部分ができてしまい、ピザの焼き加減が変わってしまうのです。
ピザ釜がドーム型になっていればピザに焼きムラが起こることはなく、美味しいピザが焼けるのです。
いつも丸い形をしているピザ釜には、意味があったのですね。
ピザ釜の燃料の違いでピザの出来が変わる?
釜でピザを焼く時に重要なのは形だけではありません。何を燃料にして焼くのかということも、ピザの味を大きく変えます。
釜でピザを焼くなら、薪が一番です。
でも、薪の原料の木は何でもよいというものでもありません。
木は大きく分けてスギやヒノキなどの針葉樹と、ナラやクヌギ、ケヤキなどの広葉樹の二種類があります。
針葉樹はすぐに火が付きますが燃え尽きるのも早く、ピザ釜の燃料には向きません。
一方、広葉樹は火が付きにくいですが、じっくりと長く燃え続けてくれるのでピザ釜の燃料に最適です。
さらに、ヤニも発生しにくく、ピザを美味しく焼くことができるのです。
薪で焼くのが一番おいしいですが、燃料の確保や火の管理などはとても難しいものです。
ガスを燃料にして焼くピザ釜もありますが、やはり、薪で焼いたピザと違って風味が落ちます。
電気オーブンで焼くと高温で焼くことが難しいため、外側はカリカリで内側はもっちりとしたピザを焼くことはできません。
やはり、美味しいピザを焼くなら薪が一番良いようです。
自宅でピザ釜を使えるの?
最近は、自宅でピザ釜を購入してピザを焼く人が増えてきました。
中にはレンガで本格的なピザ釜を作る人もいるようです。
そこまでできなくても、レンガを使った簡易ピザ釜を作ることができるピザ釜キットなども販売されていて、頑張れば自宅の庭にピザ釜を作ることができます。
また、小型のピザ釜だけが売っていて、ガスコンロでピザを焼けるようになっている商品もあります。
アウトドアやバーベキューなどでピザを焼けば、みんなから喜ばれそうですね。