2017.07.08
ピザの具材ピザ職人が語る!ピザで使われる強力粉についてあれこれまとめ
ご家庭でピザを生地から作る時、強力粉と薄力粉、どちらをどの配分で入れればいいのか、と悩まれた方はいないでしょうか。
日本で一般的に作られるピザの生地は、強力粉と薄力粉を1:1。
もしくは2:1という配分が多いと聞きますが、実は本場のイタリアには強力粉と薄力粉の区別が無いそうです。
イタリアの料理人や主婦は、精制度と灰分量。
その違いで小麦粉を使い分けているそうです。
日本では用途によって分けられているので、その都度どの小麦粉を使えば良いのかが一目瞭然ですね。
今回は、日本の小麦粉の中でもピザやパンの生地やパスタなどの麺類に使われる強力粉についてご紹介します。
日本で売られている強力粉について
小麦粉には硬質小麦と軟質小麦という二つの種類があるそうです。
それぞれの違いは、粉粒子の粗さ(粒度)と水分の吸収量です。
小麦の粒はいくつもの細胞からできてその細胞の中にはデンプンの粒が詰まっており、タンパク質とその他の物質がデンプン粒とデンプン粒の隙間を埋めています。
強力粉とは、硬質小麦を挽いた粉の事を意味し、小麦粉内のたんぱく質の含有量が12%以上を超えており、粒の目が粗く、さらさらとした手触りをしている小麦粉の事をさします。
この硬質の小麦の粉は、軟質小麦の粉より多くの水を吸い、粗い粒子を持っており、グルテンの性質が強いという特徴を持っています。
このグルテンというのはいわゆるたんぱく質の事です。小麦にライ麦などの穀物の胚乳から生成されるたんぱく質の一種で、小麦粉に水分を加えることで発生します。
水を加えることによってこのグルテンの性質が強い小麦粉は強い粘り気を作り、麺類やパンなどの小麦加工品を作る上で弾性や柔軟性を決定し、発酵の膨張を助ける重要な要素となっています。
つまりこのグルテンの性質が強いほど、モチモチとした食感が生地に生まれるという事です。
水を含ませると強く粘る性質をもった強力粉は、パンやラーメン、パスタなどの生地や麺によく使われています。
日本のうどんやそうめんの麺に用いられる小麦粉のたんぱく質含有量は、10%から11%が理想的とされています。
そうすることででんぷんの性質が良く、綺麗な白い色の麺になるということです。
日本の麺に硬質小麦か軟質小麦かはあまり重要とされておらず、でんぷんを熱と水で糊にした時の性質が麺の食感を決めると言います。
『ピザの生地に使われる原料となる粉について詳しく解説します』
強力粉を使った食品
強力粉はもっちりした食感のある生地ができあがります。
それではその食感に向いている食品とは、何があるでしょう。一例を挙げてみます。
・ピザ
強力粉を説明する際に何度も挙げましたが、やはりモチモチとした食感を楽しめる食品の一つが、ピザかと思われます。
ピザはもちもちとした食感よりもさくさくとした食感が好きという方もいるようで、強力粉と薄力粉をお好みの配合で混ぜ合わせることで自分や家族の好みの生地を作ることもできてしまいます。
・パン
こちらも強力粉を説明する際に何度も挙げたパンですが、パンと一言でくくってもその種類や形状は様々です。
たとえば、モチモチとした食感を前面に出した場合、オススメできる食品は、パンケーキです。
卵を混ぜた後、強力粉をベーキングパウダーと一緒に入れ、牛乳を少しずつ加えていくと、ふわふわでもちもちとした食感がします。
砂糖を加えることでホットケーキとして食べてみると良いかもしれません。
・餃子の皮
強力粉は餃子の皮を作ることもできます。
カリッと色よく焼きあげて、噛んだときにもちもちとした食感が皮を突き破って口の中に肉汁があふれ出す感覚は垂涎です。
また手作りで作ることによって好みの大きさ、形状にすることができるので、水餃子、焼き餃子、揚げ餃子で様々な餃子の食感を楽しむことが出来るでしょう。